「学びのワークショップ」レポート 「地図から読む世界情勢」(1回目)

11月21日、ちの地区コミュニティセンターで1回目のワークショップを行いました。

第1回目のワークショップは、国際情勢を地図から考える内容でした。社会という教科は、地理・歴史・公民の三科目に分かれています。しかし、それぞれが独立したものではなく、密接に関わっています。それを理解するために、「地政学」という分野の考え方で世界を見ていく方法を伝えました。「地政学」は、地理が国際関係に重要な影響を与えているという考え方で、今後の国際情勢を予測するために有効な考え方です。参加して生徒にとっては初めて知ったものだったようで、新鮮に映っていました。

そうした考え方に則って、国際情勢を理解していく方法として、ワークショップでは白地図を使って過去の重大な事件を視覚的に体験することを行いました。重要な事件とは、「第二次世界大戦」と「東西冷戦」です。「第二次世界大戦」では、アメリカ大統領の立場に立って、連合国の状況を見ていきました。連合国側と枢軸国側を色分けしていくと、アメリカの周囲が包囲されていく状況を理解できます。歴史を知っていれば、連合国側が勝つと分かっていますが、実はかなり追い込まれていたことが理解できます。

「東西冷戦」では、アメリカ大統領の立場に立って、自由主義陣営と共産主義陣営を色分けしていきます。共産主義陣営の地図上に占める面積がかなり大きく、自由主義陣営がかなりの圧力を受けていたことを理解できました。ともすれば結果だけを知って、全てを理解したような錯覚を覚えてしまいます。しかし、このワークショップを通じて、参加した生徒は、教科書だけでは感じられない勝利者側の危機感を感じてくれたようです。

次回のワークショップは、同じ方法で未来の予測を話し合います。 テーマは「米中対立」です。現状理解に加えて、今後の予測をしていきたいと思います。